おいしい物を食べたりすると「生きててよかった!」とかよく言います。
これって、とても大切で「生きててよかった!」とかいつも思う一生を過ごしたいですよね。
おいしい物を食べたり、性行為などをすると、側坐核でドーパミンが増えます。ドーパミンが放出されるとポジティブになり、また同じことを繰り返したくなるのだそうです。
なんで、脳はそうさせるのかというと、進化の見地では、そういった行動が生存確率をあげるからというわけです。
これがドーパミンの働きです。しかし、人間は本来、自然界にない人工のものを作り出さして、このドーパミンを出させることに成功しました。それが、タバコ、アルコール、砂糖、麻薬です。これに依存性があるのは、ドーパミンがでるので、またやりたくなりやめれなくなるわけです。いわゆる中毒です。身体に摂取するもの以外にもギャンブル、ゲームなども依存性があります。
お菓子などが「やめられないとまらない」というのは、飢餓にならないようにするための本能からです。
よって、現代は、生存確率を上げるためのものであったドーパミンが、逆に生存確率を下げているのが現在の悩ましいところです。
食べ物とか性行為以外にも人間にはドーパミンが出る行動があります。それは、運動(による食料確保)や社会と交流したり、何かを達成したりすることです。これも生存確率を上げるためには必要ですよね。
ドーパミンが放出されやすい人工のものを継続的にとっていると、この自然な行為でドーパミンは出にくくなるのだそうです。
ドーパミンが出て「生きててよかった!」と思うなら、人工のものをやめ、自然な行為でドーパミンだして「生きててよかった!」と思う人生を歩みたいですね。
ということで、今回のテーマの「運動脳」は、その自然な行為の「運動」についての話です。
人間も本来「動物」でありまして、動き回って食料を確保して生き延びるようにプログラムされています。動き回れば動き回るほど、身体は調子よくなり、獲物を得ることが可能になりやすくなります。
ランニング後は、前頭前皮質と辺縁系のエンドルフィンのレベルが増え、ランナーズハイと言われる高揚感を得られる。これが苦痛をやわらげるので人類は長く走って狩りができるようになったのです。
現代は、走り回らなくても、食料を手に入れることはできるようになったので、身体を動かす理由がなくなってきました。
ドーパミンは集中力を増すことがわかっている。ランニングなどの運動後の数時間は集中力が高まり、心穏やかになるので、米国の小学校で朝ランニングを取り入れたら生徒の成績が上がったという研究発表もありました。記憶を固定させるためには運動後がいいのだそうです。一卵性双生児では体力的に優れている方が知能指数が高いという報告もありました。
運動が創造性を高めるそうで、アインシュタインは自転車をこいでいるときに相対性理論を思いついた。ベートーベンやダーウィンは長い時間散歩する習慣がありました。
ストレス状態になると、脳に意識を集中させるストレスホルモンの「コルチゾール」が増加します。これが慢性的に増加している状況が続くと、海馬が萎縮してしまい認知機能が低下します。ランニングなどをすると脳はそれをストレスだと判断し、その間はコルチゾールが増加し、運動が終わると運動前よりもコルチゾールは低下する。そして、この運動を習慣化させると、運動中のコルチゾールは増加しにくくなり、運動後は逆に低下する量が増えます。よって、運動をつづけると、抗ストレス体質になり、通常のストレスに対しても過剰に反応しなくなっていく。
また、運動により「うつ病」が改善することも知られています。
結論は、
身体を動かせば心身が健康に、脳の働きは強化される。
です。
ということで、皆さん運動しましょう!
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