箱根駅伝~青山学院大学陸上部の強さと駒澤大学陸上部の躍進の秘密

ランニング

2年前に下記のように、青山学院大学陸上部の強さの秘密を書き、その方法をなんで他校が真似しないのか書きましたが、「駒澤大学」がその後躍進し、敵なしの強さを誇っています。

その強さの秘密は、大八木監督が自分で言っているように「ボスからリーダーに変わった」という指導方法の変化でした。

やはり、全員の力を120%だすには、個人個人が力を発揮できる環境づくりが大切だということです。

【2022年1月3日】

今年も正月恒例の「箱根駅伝」が開催されました。またしても青山学院大学が新記録で宣言どおりのぶっちぎりの新記録で優勝しました。これで、2015,16,17,18,20,22年と8年間で6回優勝という凄い記録になりました。

なんで、そんなに強くなかった青山学院大学陸上競技部が原監督のもとこんなに強くなったのかと言うと、これは原監督が語っているように、いわゆる上下関係の厳しい昔ながらの「体育会」のやり方をすて、といっても「同好会」のような全て自由というやり方でもない、選手が自ら考える自律した組織つくりに成功したからだそうです。上下関係などもないそうです。

そして、メディアに監督やチームが頻繁に登場し、このことをPRをすると、それを見た有望な高校生が青学に入学するという好循環ができています。

これって、7年前の初優勝の時から紹介されて、皆、青学の強さの秘密をしっています。しかし、凄く興味深いのは、他の大学がこのやり方をまねしないことです。依然として、昔ながらの体育会をやっているようです。

これは、多分、昔ながらの体育会で育った監督が、この新しいやり方に違和感があり採用に二の足を踏んでいるのだと思います。

大学には組織論の専門の教授もいるのに、何故、大学側がアドバイスをしないのか不思議でなりません。陸上部が駅伝で活躍すれば、大学のブランドもあがるのにと思います。

似たようなことが企業でも起こっています。日本の会社は戦後、欧米で発明されたものを日本で低価格で生産し、輸出するビジネスモデルで経済発展しました。このビジネスモデルは、言われたことを必死でやる労働力が必要でしたので、企業は、上下関係をはっきりさせた軍隊式の組織を採用しました。名前を呼ばず、「課長、部長」と役職名で呼び合う組織でした。

バブル崩壊後のこの25年間、日本経済は低迷しています。低価格で生産するビジネスモデルは、とうの昔に中国などの新興国にとって代わられたので、今は、自分たちで考えてイノベーションを起こす自律した組織が必要になっていますが、いまだに上に物が言えないような組織のままになっている企業が多いです。

つまり、GAFAのような組織がいいとわかっていても、そういうふうに変われないという事ですね。GAFAとか「xx課長!」とか言ってませんよね。

明治維新の時、日本人はサムライから変身し、日本を近代化しました。その時に、変身できない侍がラストサムライになりましたが、少数派でした。

今の日本人は変われない人が多数派のような気がします。

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