なぜ人は走るのか ~ランニングの歴史

ランニング

牙をむいた犬に追いかけられた時、ずっと走って逃げていると、犬はずっと走れず逃げ切れた経験があります。人間は動物の中で長く走れるのは、狩猟のためだそうです。生きるために走っていたのですね。そういう事が書いてある本でとてもためになりました。

200万年前に、人類が猿に似た祖先から進化したのは、アフリカのサバンナで動物を狩るために長い距離を走らなければならなかったからだそうです。

気候が変動し、森という森のほとんどがサバンナに変わった結果、生活環境も様変わりする。新しい環境は、走る能力を持つアウストラロピテクス(猿人)に優位をもたらし、また、時を経て、長距離を走れる骨格にとっても有利に働いた。走ることで、人類は人間になったことになるそうです。 

「ランナーズハイ」という現象は、それは、体内で自然に生成されるモルヒネのエンドルフィンがでるからだといわれていますが、それは、太古の昔に、人間が狩猟のために走り回っていたころ、苦痛をおやわらげ、奮闘努力することができるようにする身体のメカニズムができあがったのではないかといわれています。 

文明の発達とともに、走者は「伝令走者」として、情報伝播として、起用されました。かなりの報酬もあったそうです。

また、スポーツも起源前500年の古代オリンピア競技祭などがあるように、盛んで、徒競走も始まっています。 

16-18世紀ころは、欧州では、貴族がお抱え走者をもち、その本来の伝令走者としてだけでなく、賭けレースの選手としても走りました。 

19世紀中ごろから、近代スポーツが発展し、プロではないアマチュアのスポーツが振興されました。

1896年に、クーベルタン男爵などの力によりオリンピックが開催され、長距離走も競技種目になりました。起源前490年にマラトンからアテネイまで走り、ペルシア軍との戦いの勝利を伝え、その直後、力尽きて死んだ伝令走者を記念したレース競技をマラソンとしたわけです。 

1924年に、アドルフ アディ ダスラーと兄のルドルフが、ダスラー兄弟会社を設立し、陸上競技向けの靴を製造販売し始めた。1948年に、反目しあって、それぞれ、アディダス社とプーマ社を設立することになりました。 

第二次世界大戦後は、旧共産圏の国が、国家を挙げて、スポーツを強化しました、また、1960年代からは、長距離走においては、アフリカ勢が活躍します。女子マラソンが正式種目になったのは、1984年と比較的最近です。 

ジョギングは、1962年、ニュージーランドのオークランドのコーンウォール公園で集まって走る「オークランド ジョガーズ クラブ」が始まりとされます。

最初は、健康のために走るという概念が市民に理解されず、宗教活動とかに間違われて、警察に逮捕されたりしたそうです。 

1970年には、第一回ニューヨークシティマラソンが開催されました。 

ナイキの創業者、フィリップ ナイトは、1962年、アシックス(オニツカタイガー)の靴を輸入販売しはじめ、1970年に、ギリシア神話の勝利の女神ニケからとったナイキブランドをつけることにしたそうです。

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