「平均寿命」と「健康寿命」という考え方があるのは、もう皆さん知っていると思います。
健康上の問題で日常生活に制限のない健康な状態が保てる歳が「健康寿命」です。ただ生きているだけでは意味がなく、なるべく健康な期間を長くしたいという事ですまた、平均寿命ー健康寿命を「不健康期間」と言うのだそうですが、不健康な期間=要介護期間ではなく、要介護期間は、その一部です。不健康期間は短いにこしたことはありませんが、要介護期間はもっと短期間にしたいものです。
2017年の平均寿命は、男性80.98歳/女性87.14歳で、健康寿命が72.14歳/74.79歳で、不健康期間は8.84歳 / 12.35歳ですが、これは0歳の人の予想寿命なので、もっと現実的にするために65歳の人の数字を取ると下図(平成28年版厚生労働白書)になります。平均寿命は男性84.55歳、女性89.38歳になる。これだと私の父は88歳、母は89歳で亡くなったので感覚的にあいます。まあ、今の50歳はもっと長生きでしょうが。
ここから分かるのは、まず、女性の方が長生きである。また、全体に平均寿命も健康寿命も年々長くなってるが、不健康期間はは短くなっている。男性5.5年間、女性8.2年間。
これは、いい傾向です。
高齢になって、
①身体に変調をきたす人(骨粗鬆症等)
②脳に変調をきたす人(認知症等)
③内臓等に変調をきたす人(癌、心筋梗塞、肺炎等)
がありますが、昔は③の病気になって、①や②の変調をきたす前に亡くなっていたのであろうと思います。昔は結核、今は癌ですかね。今は、医療の劇的な進化に伴って、③が減り、高齢化になり、今まで少なかった①と②が顕在化したのだと思います。
よって、医療の進歩により、③の内臓系の変調をきたすのは随分高齢になってからになるので、それよりも長く①と②を保っておき、最終的に③が直接の原因になって亡くなるというのが「ピンピンコロリ」の法則だと思います。まあ、「ロコモティブ・シンドローム」になるなということでしょうか。「スマートエイジング」ということですかね。現在のPPKの人は5%前後と言われており、20人に1人だそうです。
「やすらぎの郷(2017年4月3日ー9月29日)」に出演したの野際陽子さん(82歳)は、2014年に肺腺癌診断され2回の手術をした後、2017年の5月7日まで収録に参加し、6月13日に、肺炎を併発して亡くなりました。テレビでドラマを見ていましたが、私が子供の頃みていた「キーハンター」で活躍していた頃と変わらなく、とても82歳と思えない美貌とスタイルを保っていました。82歳まで現役バリバリでした。スゴイ。
また、同じく「やすらぎの郷」に出演していた八千草薫さん(88歳)も2019年10月にすい臓がんで亡くなられましたが、最後まで仕事をされていました。
お二人とも、最初に癌が見つかり、手術した後も仕事を続けられているところが凄いと思います。
「やすらぎの郷」は、リタイヤした元芸能人が、海の傍の豪華な施設で余生を過ごすという設定でしたが、出演者は、年齢こそ高齢者ですが、まったくリタイヤせずに最後まで現役を貫いています。この物語は、そういうメッセージが込められているのでしょうかね。
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